副院長の後藤千里です。
根管治療では、根管内を無菌化できるかどうかが治療を成功に導く鍵となります。
そのため、治療時に唾液が根管内に入ってしまうと、唾液の中にも細菌がいるので感染のリスクが高くなってしまいます。根管治療中は唾液が根管に入るのを防ぐよう注意しなければなりません。
私は根管治療中はできるだけラバーダムを使用しています。
ラバーダムは薄いゴムのシートを口にかけて使用します。治療する歯だけがゴムのシートの上に出ています。
初めて見る方はもしかしたら、大変そうに見えるでしょうか。
しかし、使用された患者さんに感想を伺うと、意外と皆さんなんともないとおっしゃいます。
水や消毒の液などが喉に流れこまないので、いびきをかいて寝ておられる方も結構いらっしゃいます。ほんとに!
術者にとっては、安心感がかなりあります。
唾液の侵入を防げることの他に、消毒薬が口の粘膜にこぼれるのを心配しなくてすむ、また小さい器具の誤嚥という絶対起こしたくない事故を防ぐこともできます。
ラバーダムが適用できない方も中にはいらっしゃいます。ラッテクスアレルギーのある方、鼻が詰まっていたり鼻疾患をお持ちの方、鼻呼吸ができない方などです。
今のところ、蓄膿症の方で鼻呼吸ができなくて苦しいと言われた方がお一人いらっしゃいましたがそれ以外の理由で、ラバーダムの使用を断られたことはありません。
患者さんもラクで、術者もストレスが減らせるなら多少の手間をかけても使用したほうがいいのではと最近思うようになりました。
副院長 後藤千里
ごとう歯科 092−672−6258
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